商品ラベルやパッケージ、販促用のステッカーなど、私たちの生活の中には多種多様なシールが使われています。
その印象を大きく左右するのが「シール原紙」です。
今回は代表的な原紙の種類と特徴を、用途例も交えながらご紹介します。
① キャスト紙(ミラコート)
強い光沢が特徴で、発色性に優れています。
インクが鮮やかに乗るため、写真やフルカラーのグラフィックを美しく表現できます。
高級感や華やかさを演出したいラベルに最適です。
食品や化粧品のラベル、キャラクターステッカーなどでよく使用されます。
●特徴まとめ:強い光沢・高発色・高級感
② アート紙
表面にコート剤を塗布した紙で、ほどよい光沢と滑らかさを持っています。
キャスト紙ほどギラつかず、落ち着いた質感でありながら印刷適性も高いため、幅広い用途に使える万能タイプです。
食品ラベルや説明ラベルなど、シーンを選ばず利用される原紙です。
●特徴まとめ:落ち着いたツヤ・汎用性・安定した印刷仕上がり
③ 上質紙
コート加工を施していないため、紙本来の自然な風合いとマットな質感が特徴です。
筆記適性が高く、ボールペンや鉛筆などで文字が書き込みやすいのも大きな利点です。
宛名ラベル、在庫管理用ラベル、事務用ステッカーなど、実用性を重視する用途に適しています。
●特徴まとめ:自然な紙質・筆記性◎・事務用や実用品に最適
④ マットコート紙
光沢を抑えたコート紙で、落ち着いた上品な仕上がりになります。
印刷面の反射が少なく文字が読みやすいため、文字主体のデザインや高級感を演出したい商品ラベルに向いています。
上質紙よりも発色は良く、キャスト紙よりも控えめ。
バランスの良さから人気のある原紙です。
●特徴まとめ:上品・読みやすい・バランス型の印刷仕上がり
⑤ 色上質紙
上質紙に色を付けたもので、カラーバリエーションが豊富です。
印刷をしなくても用紙自体に存在感があるため、分類・整理用ラベルや、注意喚起用のステッカーに多用されます。
POPやイベントシールなど、シンプルに色でインパクトを出したいときにも効果的です。
●特徴まとめ:豊富な色展開・印刷なしでも使える・整理やPOPに便利
⑥ ホイル-ツヤ金・ツヤ銀金や銀の強い光沢があり、非常に目を引く原紙です。
インクを重ねることで高級感あるデザインや、メタリック感を活かした華やかな表現が可能です。
ギフト用シール、プレミアム感を出したいブランドロゴステッカーなどに多く利用されます。
●特徴まとめ:強い光沢・高級感・インパクト大
⑦ ホイル-消金(けしきん)・消銀(けしぎん)
金・銀の光沢を抑え、マットで落ち着いた雰囲気を持つ原紙です。
ギラつきすぎず上品な高級感を演出できるため、洋菓子・ワイン・日本酒などのラベルで重宝されます。
しっとりとした質感が、品格を求めるデザインにマッチします。
●特徴まとめ:マット調の金銀・上品・高級商品に好相性
⑧ クラフト・オリンパス
クラフト紙は茶色を基調としたナチュラルな風合いが特徴で、手作り感や温かみを表現するのにぴったりです。
オリンパスは白色系で、クラフトよりも明るく清潔感のある印象を与えます。
環境配慮型の商品や、オーガニック・ナチュラル系のブランドにおすすめです。
●特徴まとめ:自然な風合い・温かみ・エコや雑貨と好相性
いかがでしたでしょうか。
シール原紙にはそれぞれ独自の特徴があり、仕上がりの印象を大きく左右します。
「華やかに見せたい」「実用性を重視したい」「ナチュラル感を出したい」など、目的に合わせて最適な原紙を選ぶことが大切です。
「和紙素材の原紙」や「フィルム素材の原紙」については、また次回ご紹介いたします。
当社では、用途やデザインに合わせた最適な原紙選びのお手伝いをしております。
シール制作でお悩みの際は、ぜひお気軽にご相談ください。