こんにちは。
まだ6月も半ばなのに真夏のような暑さで、毎日びっくりしますね。
暑い日は涼しい美術館でゆっくり過ごしたい~ということで、
もう先月になりますがリニューアルされた長野県立美術館に行ってきました。
4月にリニューアルオープンした美術館の完成記念企画展
『未来につなぐ~新美術館でよみがえる世界の至宝 東京藝術大学スーパークローン文化財展』
(こちらの企画展は6月6日で終了しています)
「スーパークローン文化財って??」とよく分からないまま行ってみた展覧会でしたが、興味深い展示がいっぱいでした!
世界中にある歴史的・文化的価値の高い文化財の中には、
自然環境の変化や過去の略奪・焼失によって公開できないもの、既に失われてしまったものがあります。
こちらの展覧会では仏像や遺跡の壁画などが主でしたが、
文化財を様々な測定機器で精密に調査し、欠けてしまった部分は過去の文献などから完成当時の姿を推測し、
最新の技術と芸術家の感性・技法を組み合わせて限りなく本物に近付けて作り上げられたものがスーパークローン文化財とのことでした、
本物は公開することができない文化財も、スーパークローンがあることによって
代わりにそちらを世界中で見てもらうことができます。
「そうは言っても本物ではないでしょ?」と思ってしまいそうですが、
その作り方と完成度にびっくりしながら私も展示を見てきました。
一番驚いたのが遺跡壁画のスーパークローン文化財です。
作り方としては、まず現地で様々な測定機器を用いて遺跡内部の構造や壁画の微妙な凹凸、色味など、ありとあらゆる情報を集めます。
土台は実物に近い素材で構成して微妙な凹凸まで再現して作り、
その上から和紙にインクジェット印刷した壁画を貼り合わせます。
仕上げに、美術家の方が本物と同じ材料の絵具などを使ってさらに着色していきます。
そうして作られた壁画のパーツを組み合わせて、実際の遺跡内のような空間が作り上げられていました。
仏像などの立体物には3Dプリンターも用いられていて、正確な再現が求められる部分を機械が担い、
そこに芸術家の感性と伝統技法という人の手を掛け合わせることで、
限りなく本物に近いクローンが作られている印象でした。
柵などもなかったので結構間近で展示を見ることができたのですが、
「これ本当に紙に印刷したの?岩に手描きじゃなくて?」と思ってしまう程でした。
結局新美術館の探検も含めて1人で3時間くらいふらふら回って大満足でした!
当社でも変わった商品を作った時などは皆で共有しているので、技術の進歩と人の知恵ってすごいなぁと思います。
日々進化する技術に置いていかれないように、自分も頑張りたいと思います。
営業部スタッフ C.I.