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シールの「糊」の種類ってこんなにある!用途に合わせた最適な糊選びのポイント

2025.12.16

先日、シール原紙の種類と特徴について、「紙編」「和紙編」「フィルム編」の3回に分けてご紹介しました。
実は、シール原紙には表面基材以外にも注目するべき点があります。
シールを作るときに意外と見落とされがちなのが「糊(粘着剤)」の種類です!
使用環境や貼りつける素材によって、適した糊は大きく変わります。
今回は、当社でよく扱う8種類の糊を、特徴と用途とあわせて分かりやすくご紹介します。
「どんな糊を選べばいいんだろう?」と迷ったときの参考になれば嬉しいです!

1. 普通糊(一般粘着)
最もスタンダードで多用途に使われる糊です。
コストを抑えられ、「特別な条件がなければコレ」という糊です。
■ 特徴
•適度な粘着力で扱いやすい
•紙やプラスチック、ガラスなど幅広い素材に対応
•コストを比較的抑えられる
■ 主な用途
商品ラベル、バーコードシール、パッケージ用ラベルなど

2. 強粘糊
普通糊より強力な粘着力を持ち、剥がれにくさを重視したい場面で活躍します。
水溶性・溶剤性の2種類あります。
「とにかくしっかり貼りたい!」という場合におすすめです。
■ 特徴
•高い粘着性でしっかり密着
•化学薬品や油に強いタイプもあり(溶剤性)
•屋外使用向き(表面基材にもよります)
■ 主な用途
段ボール箱、水に濡れたり油や薬品が付くもの、工具・機械類、屋外シールなど

3. 訂正糊
下の文字が透けないように、隠ぺい性の高い灰色の糊が使われています。
「印刷ミスを修正したい」というシーンで大活躍します。
書類全てを作り直すより、低コストでのパッケージ修正が可能です。
■ 特徴
•下地の文字や印刷をしっかり隠す
•粘着強度は普通糊程度
•糊の灰色が表面基材にも影響しているため、印刷はくすんだ色味になる
■ 主な用途
書類やパッケージなどの訂正用シール


4. 冷食糊
冷蔵環境で貼られることを前提に開発された糊です。
食品業界では欠かせません!
■ 特徴
•低温環境(約5℃前後)でも粘着力を保つ
•湿気による粘着力低下が起こりにくい
•冷蔵庫内での保管・流通に耐える
■ 主な用途
チルド商品、冷蔵食品、加工食品のパッケージラベルなど

5. 冷凍糊
冷食糊よりさらに低温に強い、冷凍専用の糊。
低温下での粘着性が求められるなら、迷わずこの糊を選びましょう!
■ 特徴
•−20℃前後の冷凍環境でもしっかり密着
•冷食用糊よりも粘着力が強く、剥がれにくい
•長期冷凍保存にも耐えやすい
■ 主な用途
冷凍食品・アイスクリーム・鮮魚等のパッケージシール、冷凍流通向けパッケージなど

6. 再剥離糊
必要なときにきれいに剥がせる糊なので、「後で綺麗に剥がしたい」という場合に最適です。
再剥離糊の中にも、弱粘着、強粘着、超強粘着のように、粘着力に差があります。
■ 特徴
•剥がす際に糊残りがほとんどない
•貼り替え・短期使用に向く
•曲面や、一部の素材とは相性の良し悪しがあるため要テスト
■ 主な用途
出荷ラベル、車用ステッカー、値札シール、仮ラベル、レンタル用品、短期POPなど

7. トイシ糊
粗面用の糊で、強粘糊よりもさらに粘着力が強い糊です。
接着面が少ない場合や、貼り付きにくい物に貼りたいときに活躍します!
■ 特徴 
•強粘糊以上の粘着力
•ザラザラした面や曲面にも比較的強い
•バスルーム・屋外・水回りにも適応
■ 主な用途
屋外ステッカー、工業用ラベル、浴室用シールなど

8. 繊維糊(布用粘着)
布や繊維素材に貼るために開発された糊。
布系のラベルにはこの糊が最も適しています。
■ 特徴
•剥がしたときに、他の糊よりも糊残りが少ない
•基本的には生地を傷めにくい(デリケートな生地には注意が必要)
•表面基材は、上質、アート、キャスト、サテンの取り扱いあり
■ 主な用途
衣類タグ、布製品ラベル、イベント用ゼッケン、バッグ・布雑貨など

まとめ:用途に合わせて最適な糊を選ぶことが大切!
シールは、同じデザインでも「どんな糊を使うか」で使い勝手が大きく変わります。
特に、冷蔵・冷凍・水まわり・布など特殊な条件がある場合は、糊選びが品質を左右します。
当社では、用途に合わせて最適な糊のご提案もできますので、「どの糊が良いかわからない」という場合はお気軽にご相談ください!